〜彩〜

◇Iam Chameleon Girl◇
   


スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

| 2014.09.20 Saturday | - | - |


5月の東京
紅茶の中に映った自分の瞳がカップの底に沈んだのを見届けたなら、
柔らかな風に体をしならせた、悦びに咲くあの一輪の赤い薔薇の花を摘みに行こう・・・。


御茶ノ水駅から職場までの道のりの脇では、生命力をみなぎらせた新緑達が、声を高らかにして悦びの唄を唄っている。

『5月の東京は美しい』

酒を飲むとタダの変態オヤジになる上司が、その風貌にそぐわぬロマンチックな台詞を吐いていた。

しかしその道を上を見上げながら歩いていくと、本当に足が軽やかになるのである。

『5月の東京は美しい』

私は今、『5月の東京』を全身で味わっている。
| 2008.05.18 Sunday | 感。 | comments(4) |


流れる音楽
音楽が『流れる』

という、
こんなにもちぐはぐでありながら、しかし適切過ぎるほどの日本語を初めて生み出した人を、私は尊敬する。


なんて思いがふっと湧いたのは、会社帰りの道すがら。

何故なら他でもない、『流れる』音楽を私は聴いたからだ。

それは決して、ただ、音楽を聴いたのではなく。


会社を出ると、前に位置する音楽教室から微かに響くバイオリンの音。
沈みかけた太陽は教室の赤茶色のビルを染め、染めてよりいっそう燃えさせていて。
私は両手に持つipodのイヤホンを耳元で止め、その風に流れる旋律に耳を傾ける。
車の走る音や人の話し声にかき消されながらも、細く届くその音はどこか切なげだった。


『切ない』というのは、どこか極端に欠落していながらも、そのアンバランスな形が、完璧な魅力となって輝く。


夕陽と、反射したビルの赤と、その旋律にすっかり満たされてしまった私は、ゆっくりと駅に通ずる道に歩を進め、頭の中でその音を反芻させながら、明日という名の未来に想いを馳せる。
| 2008.05.07 Wednesday | 戯言。 | comments(0) |


はかないもの
口に入れても溶けて無くならない綿菓子を
夕方になっても閉じない朝顔の花を
流れ続ける流れ星を
 
                 欲しがったあの頃のように、

                      私は今でも消えそうな 何かを 掴みたくなってしまう 
| 2008.05.05 Monday | 戯言。 | comments(0) |


僅かな隙間さえ逃さず蔓延り佇むビル達は夜になると一斉に光を放ち出す

都会の夜は立ち止まることを知らない

その一室から見下ろした東京の百万ドルの夜景は、どこか淋しく白けていて深まりたがる夜の邪魔をする

来くるべくして来る筈の闇は、行き場を無くし誰かの心に宿る



| 2008.05.05 Monday | 造。 | comments(0) |